| イノさんのレース完走記その7 |
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| 河口湖日刊スポーツマラソン完走記 2003年11月30日 |
| ○前日まで 広島で5Kを軽やかに走りきったものの、京都で痛めた足はまだ爆弾というに等しい。従って京都以降は水泳とかるいウォーキングに留めるしか出来ず。このため1週前でも練習を全くせずいきなりの出走となった。とにかくガス欠になると全く走れなくなることから、カロリーを大幅に摂取、ただし脂肪分を極力控えるようにしていた。 前日は大雨、大宮でレッスンを受けてから寮の隣人と出発。実はワインに詳しく、レースもそこそこやっているので一緒に行き、帰りに勝沼でワインを買いに寄ろうということで合意。雨の中3時半に朝霞を出る。 河口湖に着いたのが夜7時。食事の出来るところを探すがありきたりの物しかない。特にR137は大きい幹線道路だがそのせいかチェーン店が圧倒的に多い。甲府が本店の「小作」 という店は河口湖にもあった。しかし2人ともここでは食べなれているので「宝刀屋敷」という店に向かったが味は論外。これであれば小作の方が断然上である。その他店は夜になると閉まるところが多いので要注意。レストランもきちんと下調べをすることを強く勧める。 ○当日 朝の河口湖は霧が霞み、昨日から降っていた雨はまだ続いている。 宿の隣の住人がリタイアしたのでチップを置いてくる代わりに会場まで乗せてもらった。 スタート近くの休憩所に荷物を置いて雨合羽を付け、8時半いよいよ号砲。今期最後のフルマラソン出発。 ○スタート後 このレースはスタートが長蛇の列になるため、スタートしてもなかなか動かない。このためライン通過まで8分掛かった。雨がまだ降りしきっているので、きっと雨合羽を付けてこのまま行くのかと思ったが、3キロ地点(約20分後)にあれよあれよと言う間に雨が止んだ。しかも路面がそれほど広くない。このため4時間12分到着でタイムを組んでいた事自体が無効。当初9月に大目標と設定していた3時間56分に変更することも走りながら考えていた。10キロ通過タイムが28分。ここまではまだまだ余力がある。しかし、、 ○「もはやこれまで…」 京都で痛めた足首がここに来て段々痛くなってきた。前回は30キロのゴール付近では足を引きずっていた。今回はそこからさらに12キロある。心配が頭をよぎった。大丈夫か?一応京都のことを教訓にして今回は、足に掛かる重心ベクトルをわずかに変えながら走ること、及び足の付近を固定しながら(なるべく変に筋肉を曲げないと言う意味である)走ることで何とか凌ごうとしていた。しかし、15キロを通過しても足の痛みはひどくなるばかり。このときの通過タイムが1時間26分。本当に大丈夫か?9月設定の大目標も来年に持ち越しとなるのは非常に悔しいがリタイアを含めて考えながら走っていた。「もはやこれまでか…このまま続けるか?それとも完全に治してから走りなおすか?」中間点を通過した時点で2時間2分。予定タイムにやや遅れているような結果。4時間を割るのもままならないような窮地に立たされた。 ○宿る力 しかし、タラタラ走行していても悔いが残る。また来年のフルまでは1ヶ月あるので、その時までに足を治すことは出来る。ならば天候は最良に等しいので足を壊してでもこのレースに勝負を賭けてみては?と思い25キロまで出力を上げる。中間点までは周囲と一緒に走っていたがここからわずかに回りを抜き始める。 足は筋肉を変に曲げることなく固定して走ればよい。このときふと気が付いたのだがそれにしても痛みが思ったほどない。もしかしてこのまま行ける?とすら感じ始めた。 2週目に入り、河口湖大橋を渡ったときにズドンと花火の音。つまり女子トップのゴールである。このときには雨は完全に止み、晩秋の河口湖は紅葉が彩っていた。2週目に入ると1週目の時に比べて安心感が広がる。というのはこのレースの制限時間は5時間。今のタイムであれば最悪でも歩いて完走となるからだ。(補給はブドウ糖タブレットを常に鷲掴みして約25分ごとに 20粒くらい食べていた。このレースの特徴の一つであるがブドウ糖が支給される。結構効くと個人的には思っている;去年の完走記参考) ところが、30キロ通過タイムを見たとき自分の目を疑う。2時間48分。4時間を割り北海道Mへの確実な出場権を得られるチャンスが再び来た。出力を上げても全く足が疲れてきていない。驚いたのは更に京都で痛めた足首の痛みがほとんどなくなっていた。 「ギアを変えて超高速に切り替え、そのままゴールを目指せ」自分に言い聞かせた言葉。最後の勝負に出てみることにした。 30キロの看板で一旦立ち止まり足腰の体操をして、一気にパワーを上げる。周りの人は予想通り30キロまで体力を使い果たしたのかばてたような走り方をしている。そんな人々の脇を次々に抜かしまくる。30キロまでと全く違い自分が風を感じながら走っているのに気が付いた。自分で自分に酔いしれるとはまさにこのこと。しかしこのパワー一体どこから来ているんだろう? 「前に走っているすべての人を抜け」この言葉が頭のてっぺんに位置し、それを気力が支えている。後ろから猛牛みたいな体格の人が突っ込んでくると否が応でも前でへたばっている人たちは僕の方を見る。まるで去年の再現。しかもこれが27キロでなくフルだからすごい。たとえて言うなら停車中の「こだま」を「のぞみ」が通過するようなイメージ。(本当は自分で自分のことを持ち上げるのは良くないんだけど、、)多分500人近くは抜いたんだろう。35キロ通過タイムが3時間17分。しかしまだ足及び体はなんともない。 ○最後の力を振り絞り この時点で後は歩くようなペースでも4時間2分及び5分には簡単に間にあう。でも超高速のギアに切り替えている自分は妥協することを許さなかった。39キロ時点で最後のピットに入る。ここで残り18分足しても4時間に間にあう。少し体のあちこちがしびれてきた。でも残り3キロであれば後は惰性でも何でもゴールに飛び込める。 出発後、再び人を抜き出す。その目の前には雪をかぶった富士山が自分のゴールを祝うかのようにくっきり見えた。 40キロ時点で少し出力を落とす。最後にわずかに上りがあり、体力を使い果たした人たちが歩いている。中には27キロ組みで周回遅れの人たちもいた。まだ自分はもも上げをするだけのパワーが残っている。そこで、心臓をびっくりさせないように出力をじわじわ上げて、スパートに入る。のこり1キロ。さすがに疲れが出ていたが、気力だけでどうにでもなる。河口湖駐車場のゴールが見えてきた。このとき4時間4分を回ったところ。と言うことはスタートラグを差し引いて3時間56分。分時計が57分に変わらないうちにゴールに飛び込んでしまえ!と最後は両手を高々とV字サインを作りガッツポーズのままゴールイン! ゴール後目はまだ血走っていた。よく分からない感動に浸っていた。とにかく大目標達成。今年はいろんなことがあったし、ここまでは長かったー。 5月(鹿沼さつき)のまさかの失速、6月フルで4時間を割れず更に11月の京都でまさかのアクシデント。しかし今回はそれをぜんぶ跳ね除けて4時間割りを達成。これで今年すべき目標はは春期・秋期含めてすべて達成。後は12月のハーフマラソンを残すのみとなった。 ○ゴール後その他 ところでフルマラソンを走ったのだから当然お腹はすいている。 この後は例によってあちこちに向かい食べまくった。 いくつか紹介すると: ・菱屋(勝沼の近くの蕎麦屋) ・ほったらかし温泉 ・談合坂(上り)の食べ物や ・山梨市駅ちかくのほうとう屋(ルートイン山梨に向かう道中) ・勝沼醸造 でも実際にはこれ以外にもコンビニでとかで食べているので多分4食くらい食べているのだろう。ちなみに一緒に行った人は今回27キロを走ったが、練習をしていなかったのと初めてということもありタイムは散々だった。ゴール後先に待っていたその人に4時間割のタイムを見せたら「お前はサイボーグか」と言われた。確かな手ごたえを今回は感じたのは事実だが、それよりも春からの英会話スクール負荷によるタイム低迷から脱出したと実感できたことが大きかった。 −以上− |